Fire Pro Wrestling World

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エメル・ヨルガ
   
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9 Feb, 2018 @ 2:02am
23 Feb, 2018 @ 1:40am
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エメル・ヨルガ

In 1 collection by kai-chop
KRF (Kinglly & Radical Fighting)
59 items
Description
架空オリジナルレスラー(格闘家)

右京薫が海外でMMAファイターとして活躍していた頃、同じく連勝街道を驀進していた、空手をバックボーンとする選手が彼女であった。

双方ランカー上位に名を連ねる折に、ついにマッチメイクされ、雌雄を決する時が来た。

タイミングがタイミングならタイトルマッチであったろうこの試合はかなりの注目を集め、ビッグマッチのセミで行われ、結果、激戦を制したのは薫であった。

エメルはこの時の敗北を忘れたことは片時もなかった。

結局彼女はそれひとつの黒星という綻びのみで、チャンピオンまで上り詰める。

その後、大幅に階級を上げての2階級制覇を達成した彼女は、勝利を重ねるほどに、自分に敗北を刻んだまま目の前から姿を消した薫の事が頭をよぎる時間が増えた。

薫が日本でプロレスに取り組んでいることを知ると、あの苛烈な打撃を持つ薫がショーアップされた世界に移ったことに苛立ちを覚えた。

まぁなんでもいい、ファイトを辞めてくれてないのは僥倖だ。あの女に勝たないと自分はこれ以上先に進めない。

決意とともに彼女は古い荷物を引っ張り出し、出てきたそれに袖を通し、構えを取った。子供の頃、空手に励んだあの日々の自分を思い出すように……。


数日後-ーーーーーーー。

世界で実績を上げる格闘家が、海を越えてKRFのオフィスに道場破りに来たのである。

(以下、エメルの英語を来日外国人レスラーが通訳)

「突然来て無礼なのはわかってる。お互いプライドもホームリングもある。だから衆目に分かる形での勝利を望んだりはしない。だが、同じ戦士としてこの気持ちを汲んでほしい。道場マッチでもう一度闘ってくれないか。体重は可能な限り君に近づくよう落としても来た」

片思いの異性に向けるような潤んだ眼差しで薫を見つめ、心なしかやつれてるようにすら見えるエメルは、丁寧に言葉を紡ぐのである。

竹を割ったような、を地でいく薫は向けられた視線をまっすぐ見つめ返し。

「OK.Emer.Fight me」

とだけ答えた。

「あ、そうそう、誰かそいつに栄養のあるもんでも食べさせてやってくれよ。今あたしが上がってるリング、プロレスは無差別級だからさ」